みんなの就職活動日記 就職試験の参考としての法の基礎知識

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法の基礎知識について説明していきます。試験科目の基礎法学の参考になればと
考えています。
今回は、法の効力の中の時に関する効力です。

【時に関する効力】
 法律はその施行の時から廃止の時まで効力を有し、その間に発生した事項について
適用されるのが原則である。
 
成文法が施行される前提として、法律はまず公布される。
これによって国民は法律の内容を知ることができる。
公布は官報にのせて行うことを通例とする。
公布から施行までの期間を告知期間という。
 
この告知期間の長さは一様ではないが、原則として法律は公布の日から
満20日を経て施行される(法例1条本文)。
ただし、法律で別に施行期日を定めたときはそれによることとなる(同条但書)。
近時は施行期日が法律によって定められることが多い。
なお、条例は、条例に特別の定めがある場合を除くほか、
公布の日から10日を経過した日から施行することになっている(地方自治法16条3項)。

 法律が適用されるのはそれが施行された時以降である。
法律はそれが適用される以前に生じた事項については適用されない。
このことを法律不遡及の原則という。
法律をそれが施行される以前の事項についてもさかのぼって適用することにすれば、
国民の法的生活の安定を害し、国民の権利保障を不安定にする。
ただ、そのようなおそれがなく、立法政策の上から遡及を認めることが必要かつ妥当と
考えられる場合には例外的に公布、施行以前に生じた事項への適用を認めることがある。
このような法律は遡及効があるという。

刑罰法規においては、特にこの法律不遡及の原則が立法上の原則として確立されている。
人がある行為をなした後で、法を制定し、その行為を犯罪として新しく罰することとしたり、
刑罰を重くしたりすれば、私たち国民の自由の保障はきわめて不安定なものとなろう。

 それでは、行為当時犯罪とはされなかった行為が行為後の法律によって
犯罪とされることとなり、「法律なければ刑罰なし」という罪刑法定主義の基本原則を
破ることになってしまう。
したがって、日本国憲法も「何人も実行の時に適法であった行為…については、
刑事上の責任を問われない」と宣言している(憲法39条)。
ただし、刑罰法規が不遡及とされるのは、もっぱら上に述べたような
趣旨に基づくものであるから、関係者の利益を考え、恩恵的配慮から、立法によって、
有利な新法を遡及せしめることにするのは許される。
 刑法6条も「犯罪後の法律によって刑の変化があったときは、その軽いものによる。」
としている。
   
 限時法とはあらかじめ一定の効力期間が附されている法令のことであり、
その例は行政刑法の分野に多くみられる。
定められている有効期間の終期が到来すれば、限時法は自動的に効力を失うことになる。
 限時法については効力期間が経過した後においても、有効期間中に行われた行為を
罰することができるかという難しい問題がある。
外国の立法例の中には、失効後においても有効期間中の行為に対しては、
罰則を適用する旨の追及効に関する一般的規定をおいているものもある。
わが国には上のような追及効を認める一般的規定はない。

 ただ、個別的には実際上、多くの行政的取締法規では改廃に際し、
同じ趣旨の規定をおいて問題を解決している。
このように立法的に解釈している場合はよいが、そうではない場合、
追及効を認める明文の規定がなくても、なお、追及効を認めるべきかどうか。
学説は分かれているが、追及効を認める特別の規定がない場合は否定的に解し、
有効期間経過後においてはもはや罰し得ないと考えるべきであろう。

このように解すると、限時法の有効期間の末期に違反行為をなす者が多くなったり、
あるいはまた、裁判を遅延せしめて刑を免れようとする手合いが出てくるといわれるが、
そのようなことは立法的に解決できる問題のはずであり、この問題を肯定することは
罪刑法定主義の基本精神からしても妥当とはいえない。
   
 法律は立法時においては社会の実情に適合するように制定されるのであるが、
世の中は一日としてとどまっていない。
したがって、制定後の一定期間の後にはどうしても社会の実情に合致しないものもでてくる。
このことは避けることのできないことであろう。
その場合は不適合になった法律、不要となった法令を廃止し、あるいは適当ではなくなった
一部を改正しなければならない。

 法令の改正・廃止はそれを制定したものが制定と同一の手続で行う。
すなわち、法律ならば国会が、政令ならば内閣が行うこととなる。
それを公布しなければ、国民を拘束し得ないことは制定の場合と同じことである。
 法律は施行期間の満了とか、目的事項の消滅、新法による旧法の廃止などの
事由により、廃止されるにいたる。
新法による旧法の廃止というのは一般には新法において明示的に規定をおき、
旧法の一部または全部を廃止する旨を明らかにするが、
黙示の廃止ということもないことではない。
同一の事項につき、新法が既存の旧法と抵触する場合には、
別に特別の規定を置かなくても、それが抵触する限度において
旧法のその規定は廃止されたものと認めるべきである。
これを「新法は旧法を改廃する」という。
しかし、これは新旧両法が少なくとも同位の形式的効力を有する法令の間のことである。
新法、旧法間に一般法、特別法の関係がある場合はこの限りでなく、
「後の一般法は前の特別法を改廃することなし」という原則にしたがわなければならない。

 また、法令は意識的に改正、廃止されることのほかに、
それが社会の実情に適合しなくなったために、実際には遵守されない状態が続き、
あたかも廃止されたのと同一の状態になり、
法としての効力を事実上もたなくなることもある。


 【人に関する効力】
 人に関する法の効力というのは、法律がどのような範囲の人に適用されるか
という問題である。
この問題については古くから二つの主義が行われてきた。
属地主義と属人主義がこれである。
 属地主義とはある国の法律をその国内においては自国人であろうと他国人であろうと、
国籍のいかんを問わず、すべての人に対して適用する主義である。
国の領土を基準としているといえよう。
これに対して、属人主義とはその人の属する本国法を、
彼が国の内外いずれに在住するかを問わず、適用しようとする主義をいう。
国民はすべて、その所在のいかんを問わず、その所属する国の法律によって
支配されるべきであるとする考えに基づくもので、人を基準としている。
 こんにちでは多くの国家が属地主義を原則とし、ある程度属人主義を加味し、
併用している。
こうして現代の国家では、一国の法律はその国の国民すべてに効力をおよぼすばかりでなく、
その領域内に在留する外国人にも効力をおよぼすのを原則としている。
しかし、属地主義の例外があり、治外法権を有する外国人は
在留している国の法律の適用を受けない。
治外法権というのは、外国人が特別の身分を有することによって、
在留国の法律の適用を受けない資格のことである。
外国の元首、外交使節およびその随員などはこの治外法権を有し、
在留国の法の適用を受けずに本国法の適用を受けることになっている。
 そのほか、法令の中には、ある特殊な身分の人にだけ適用される法令もある。
皇室典範などにそのような規定がある。

 【場所に関する効力】
 場所に関する法の効力の問題というのは、法律がどのような地域的範囲にある人たちに
適用されるかということである。
 一国の法律の効力はその国の領土全域(領土・領海・領空)に及ぶのが原則である。
 法令の中には領土全域に適用されずに、限られた一定の地域にのみ
適用される法令もある。
わが国が予定している一の地方公共団体のみに適用される特別法(憲法95条)が
そうであるし、地方公共団体の制定する条例もそうである。
これらは上に述べた原則の例外となっている。

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